akiの将棋&囲碁日記 >棋譜セレクション 定跡への挑戦
先日のA級順位戦 藤井vs羽生を見てて、僕がびっくりした局面が第1図 この局面、「ホントに勝てる穴熊」(先崎学著)で、ほぼ同一局面がある。 それが参考図1 その本によれば、 「冷静に▲47銀と引くのが急所。(中略)▲45銀とぶつけると△同銀▲同歩に△86歩▲同歩△87銀の妙手を食らって沈没します。 次の△76銀成を防ぐには▲67銀と打つ一手。この銀の打ち合いは先手にとってつらいかぎりで、いつまでたっても銀が動けず、ゆうゆうと囲われて手も足も出ません」 とある なので、藤井も当然▲47銀と引くのかと思いきや、さくっと▲45銀とぶつけ、 以下先崎の解説の通りに進んで、第2図 結論から言えば、以下残念ながら、羽生の勝ち (棋譜を再現するには、こちら) この後の両雄の手順を理解/解説できる棋力が僕には当然ないですが・・・ 仕掛けの権利を後手が一方的に持っていた気がするので、 若干先手がつらい気もしましたが、 まぁ俗に言う(?)「あとは強いほうが勝つんじゃない?」っていう 感じを受けました ちなみに、ボナンザ先生によれば、▲67銀打ちに代えて、▲25銀打ちで、 +168(互角〜先手やや良し)でした 定跡書でこの手はだめで、この手をさすべき、とか書いてあると、 なんとなく、そういうもんだと思い、自分の頭を使うことなく、 良いとされている手を指してしまいがちになるが、 負けたとはいえ、従来の定跡を疑い、果敢に挑戦した藤井は、 当然なのかもしれないが、さすがだと思う 藤井先生に限って、定跡の教える87銀打ちを知らなかったわけでも、 うっかりしたわけでも、軽視したわけでもないですよね・・・ |